メモリの説明
Cisco機器は4種類の(ROM/EAM/NVRAM/FLASH)で構成されているます。
パスワードを忘れた場合の手順はこちら(パスワードリカバリ手順はこちら)
ROM
ROMには3つのブログラムが格納されており、このプログラムは削除できません。
プログラム | 内容 |
POST | 起動時に実行する自己診断プログラム。 CPU、メモリ、インターフェースのハードウェア試験をする POST=【Power-On Self-Test】 パワーオンセルフテスト / 電源投入時自己診断テスト |
ブートストラップ | Cisco IOSのロードするためのプログラム。 ブートストラップはコンフィグレーションレジスタ値の参照とIOSの検索と読み込みを行う。 コンフィグレーションレジスタ値に従い起動方法を確定し、IOSを検索してロードする。 (デフォルトはフラッシュメモリからロードする) |
ROMMON (ロムモニタ-) |
パスワード復旧やトラブルシューティングの際に使用するプログラム。 パスワードを忘れた場合などに使用する フラッシュメモリに格納されたIOSが破損している場合は、自動的にROMMONモードに移行する。 |
RAM(一般的にはDRAM)
RAMは読み書き可能なメモリで、このメモリにある情報だけはルータの電源OFF時に全て消去される。
現在稼働中の設定情報(running-config)とフラッシュメモリ内のIOSが展開する領域としても使用されます。
動的な情報であるルーティングテーブルやARPテーブル・MACアドレステーブルなどについても、RAMに格納されます。
NVRAM ( Non-Volatile Random Access Memory )
NVRAMは読み書き可能なメモリで、不揮発性ランダムアクセスメモリであるNVRAMはRAMとは違い
ルータの電源OFF時にもNVRAM内に格納された情報は保存される。
NVRAMには、startup-configとコンフィグレーションレジスタ(ルータの起動方法を決定する値)の2つが保存されています。
フラッシュメモリ
フラッシュメモリは読み書き可能なメモリで、IOSが保存されています。
フラッシュにあるIOSは圧縮されているため、IOSはRAMに解凍されて動作します。
起動順序
項番 | 項目 | 内容 |
① | POSTの実行 | POSTを実行してハードウェアの自己診断を実施。 |
② | ブートストラップの実行 | ブートストラップのプログラムを実行 |
③ | コンフィグレーションレジスタ値を読み込み、起動モードを確定 | |
④ | startup-configのboot systemコマンドで定義した内容に従って、読み込むIOSを確定。 ※設定してない場合はフラッシュメモリ内にあるIOSが読み込まれて RAM にロードされる。 |
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⑤ | IOSを読み込む | |
⑥ | コンフィグの検索 | starup-configを検索 |
⑦ | コンフィグのロード | startup-configが存在する場合、RAM上にロードしてrunning-configとして実行。 ※存在しない場合、セットアップモードとして起動 |
⑧ | Cisco IOSソフトウェアの実行 | running-configの内容に従って、IOSソフトウェアが実行 |
レジスタ値
よく使用するレジスタ値
レジスタ値 | 内容 |
0x2100 | ROM モニターモードで起動 |
0x2102 | デフォルト起動 |
0x2142 | startup-configを読み込まないで起動 |
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