スタック
スタックとは複数台のスイッチを接続して1つのスイッチのようにする技術です。
冗長構成となり耐障害性が向上します。
ループ構成にもならなくなるのでSTPなどを使用しなくても良くなります
スタックは設定情報やルーティング情報等をスタック内の全スイッチで共有します。
こんなケーブルをスイッチの背面に接続します
スタックを組むには
全てのスタックメンバーで3点が一致している必要があります。
① IOSまたはIOS-XE・スタック プロトコルのバージョン
② ライセンス
③ SDMテンプレートの設定
① show switchで確認するとバージョンが違うと「Version Mismatch」と出力されます
ステータス | 説明 |
Ready | 動作可能な状態 |
Progressing | スタックに加入しようとしている新しいスイッチと通信中 |
Provisioned | 以前スタックのメンバースイッチが削除された場合、 そのスイッチのポート番号は実行コンフィギュレーションに残っており、 Provisioned になる |
Initializing | マスターからコンフィグをインストール中 |
mismatch | ハードウェアまたはソフトウェアの不一致によりメンバが参加不可の状態 |
removed | 現在電源が投入されていないか、スタックから削除されたスタックメンバ |
HA Sync in Progress | スタンバイが選出されると、マスターと同期中の状態 |
Syncing | 既存のスタックに追加されたスイッチは、スイッチ追加シーケンス中 |
② ライセンスは下記のコマンドで確認できます
show license all switch “SW番号”
③ SDMモードを変更している場合は設定の不一致が生じることがあります。
機種によっては自動でマスターのSDMモードに自動修正してくれるようです。
※合わせた方が安全なので合わせましょう
SDMの確認方法はこちらを参照ください
設定方法
スタックのプライオリティ値は「1~15」となります。
デフォルトのプライオリティ値は「1」です。
プライオリティ値が1番高いSWがマスターとなります。
①設定したいSWにログインして下記のコマンドを実行
※各々SWに設定します
Switch1(config)# switch 1 priority 15
Switch2(config)# switch 2 priority 14
Switch3(config)# switch 3 priority 13
②電源を落とした状態でスタックケーブルを接続し、電源を投入
※念のため、マスターにしたいSWから順に電源を投入します
③マスターにログインして状態を確認する
スタックメンバーのナンバーを変更
マスターにログインする
Switch1(config)# switch 2 renumber 4
Switch1# reload slot 2 ← この指定する番号は変更前です
設定確認
確認コマンド | 説明 |
show switch | スタックメンバ番号、役割、プライオリティ値、MACアドレスの情報を表示。 |
show switch neighbors | スタックのネイバーを表示。 |
show switch stack-ports sumary | スタックのケーブル長、スタックのリンク ステータス、ループバックステータスを表示。 |
show switch detail | スタックリングの詳細情報を表示。 |
show platform stack manager all | スタックプロトコルバージョンなど、すべてのスイッチスタック情報を表示。 |
スタック技術
StackWise-XXX XXXは製品のスタッキング帯域幅となり、80G/160G/320G/480G/1T などがあります
スタックマスターはスタック構成から1台が選出され、他のスタックを制御します。
コンフィグはスタックマスターが保存していて、スタックメンバーは定期的にマスターからコンフィグを取得し、同期します。
マスターがダウンした場合、マスターの役割を引き受けた新しいマスタが最新のコンフィグを保持します。
スタックマスターの優先順位
順番 | 説明 |
1 | 現在スタックマスターであるスイッチ |
2 | 最高のスタックメンバプライオリティを持つスイッチ |
3 | コンフィギュレーションファイルを保持するスイッチ |
4 | アップタイムが最長のスイッチ |
5 | MAC アドレスが最小のスイッチ |
とりあえず、マスターにしたいSWでプライオリティ値を高くして最初に起動しとけば問題なさそうです。
推奨はプライオリティ値で管理の様です
スタックマスターの切り替わりトリガー
スタックマスターは下記のイベントで切り替わります。
・スイッチスタックがリセットされた
・スタックマスターがスイッチスタックから削除された
・スタックマスターがリセットか電源断
・スタックマスターに障害発生時
・電源の入ったスタンドアロンスイッチが追加されて、スタックメンバーが増えた。
※既存のスタック構成に新しくSWを追加する場合は
電源OFFの状態でスタックケーブルを接続してから電源を入れましょう。
マスターに何か有ったときか新しいSWが追加されたときですね
(大体そうですよね)
スタックメンバーSWの操作
特権 EXEC モードになり
session スイッチ番号 : 特定のStackメンバーのコンソールに入る
※ show 、 debug コマンドのみ使用可能
reload slot スイッチ番号 : 指定番号のスタックメンバーを再起動
redundancy reload { peer | shelf } : peer=ピア ユニットを再起動。Shelf=スタック内のすべてのスイッチを再起動。
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