HSRPとは
HSRP(Hot Standby Router Protocol)とはVRRPのCisco独自バージョンのプロトコルで主にデフォルトゲートウェイを冗長化するための
プロトコルです。
VRRPと同様で基本的に2台のルータ or L3SWで同じIPアドレスを持ち、各機器でActive・Standbyの役割で稼働します。
プライオリティが高いほうがActive機になり、PCのパケットは下記の図のL3SW#1に届きます。
HSRP 基本設定
設定はインターフェースやVlanモードにて設定します。
HSRPを組みたい機器同士で同じグループ番号を設定します。
インターフェース・Vlanに実IPアドレスを付与する必要があります。
standby (グループ番号) ip *.*.*.* | 仮想的にIPアドレスを設定する。 同じグループ内で共有して使用する。 |
standby (グループ番号) priority 150 | プライオリティはHSRPv1では0~255(デフォルトは100) プライオリティ値が大きいルーターが,Activeルーターになる |
standby (グループ番号) preempt | preemptを設定するとプライオリティ値が高いインターフェースが即座にアクティブにする |
standby (グループ番号) track [オブジェクト番号] decrement 40 | 指定のtrackがダウンするとプライオリティ値から-40引く ※トラッキングはアクティブ機側で設定する |
standby (グループ番号) timers 1 3 | Hello Timeが1秒・Hold Timeが3秒 ※この設定では秒間に1度HELLOパケットを送信し、3回HELLOを受信しないとダウンしたと判断する。 デフォルトでは10秒感覚でHELLOを送信する。 |
standby (グループ番号) preempt delay minimum (指定秒) | 該当インターフェースが復帰しても即座にactive/standbyの関係を戻さずに、設定した時間待機させる |
インターフェースモードではなくグローバルコンフィグレーションモードで実施 | |
track [オブジェクト番号] interface [インターフェース] line-protocol | 指定のインターフェースがダウンした際にActive機のプライオリティ値を減算する |
HSRP 設定後の要約情報確認
show standby brief のコマンド結果
*1 HSRPグループ番号 *2 プライオリティ値 *3 該当ルータのHSRPステータス *4 ActiveルータのIPアドレス
*5 StandbyルータのIPアドレス *6 HSRP仮想IPアドレス
HSRP 初期値
機能 | デフォルト値 |
HSRPグループ番号 | 無し |
HSRP仮想Macアドレス | 0000.0c07.acXX |
HSRPプライオリティ | 100 |
スタンバイ遅延 | 0 |
I/Fのプライオリティ追跡 | 10 |
HSRP Helloタイマー | 3秒 |
HSRP Holdタイマー | 10秒 |
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